ブラフについて

ブラフについて知りたいという人がいたので

まず始めに断っておきたいのがブラフと三味線は別物だ。
  • 使いもしない超次元ブラフを見せあって「同型戦ですね」とか対戦前に言う
  • 入ってもいないのに対戦中に「アポカリプスデイ踏め!!」とか発言する
  • トーナメント前に「今日使うデッキです」と嘘の情報を流す
これらが三味線と呼ばれるもので、ルール違反ではないが全てマナー違反だ。相手からすれば気持ちのいいものではない。気持ち良く対戦をしたいのであれば私からは絶対にやらない事を強くオススメする。
(対戦相手にやられても基本は無視している。基本的に情報戦では自分で見たものしか信用してはいけない。特にそれが相手が意図的に発信してきたものであるなら疑心的に精査しなければならない)


ブラフの定義

ではブラフとは何なのか?私の定義はこうだ。
こちらがわざとミスをする事で相手のプレイ中のミスを誘発させること
例えばこちらが正しいプレイをしているのに相手が勝手に間違ったプレイをしてしまうのは、ブラフではなく相手がただ単にプレイミスをしただけだ。同様にこちらが意図せずミスプレイをして相手がプレイミスした場合もこれはブラフとは呼べずただ単に両者がプレイミスしただけとなる。
ブラフは必ずこちらが意図を持ったミスをして、相手に間違ったプレイを行わせようとした場合にのみ成立するのだ。

では、実際どの様なブラフが存在するだろうか?能動的にミスを起こそうとした場合に可能なのは以下のタイミングだ。
  1. 構築段階
  2. プレイ中
  3. テル(癖)
今日はこの3つの切り口でどの様なブラフがあるのかを読み解いていこう。

構築段階におけるブラフ

わざと構築において間違った枚数配分をする事で相手のプレイ中のミスを誘導する。例えば君のデッキにクロックが4入っていたとする。クロックよりは劣るが有効な一枚を入れようとした時に、それがミスだと分かっているのにも関わらず、クロックと入れ替える。これによって相手が4枚目のクロックを警戒してクロックをケアするプランを取るためにターンを返してくる事も期待できるだろう。ゲームが始まる前の盾に埋まる確率としては3枚の場合は34%、4枚の場合は43%でその差おおよそ10%近くある。この埋まっている確率はゲーム中のアウツのカウントでダイレクトに変わっ
てくるが、10%変われば相手のステイorゴーのプラン選択をミスさせることが出来るかもしれない。
もう1つ例を挙げるとするならば使わないヴォルグサンダーを次元に入れておくとかだろうか?しかし、こちらは相手に取って脅威になりうるものだったとしても、相手のプランが変わることは少ないので有効とは考えにくい。
よく次元ブラフという言葉が使われる。これは次元を使わないデッキにあえて次元をおいて、こちらのデッキをミスリードさせることで、不利となるカードをオープニングでセットしてもらおうという作戦だ。厳密に言えばこれは構築上のミスはなく、むしろ戦略的な構築の範囲なのでブラフではないが私自身もこの言葉をキーワードとしてよく使うので目くじらをたてる必要は無いだろう。

プレイ中のブラフ

プレイ中、こちらのミスによって相手がミスをすると想定されるものを上げてみよう。
  1. 初手のマナセットで汎用カードを埋める事でこちらのデッキタイプを読まれなくする
  2. 自分がアナカラーを使用している時、相手にジャスキル打点が揃っていてディメンションゲートで盾に忍がいない事を確認して、あえてデッドゾーンを持ってくる。相手は盾に忍が埋まっていると考えざる負えないのでステイしたところをデッドゾーンで盤面を叩く
  3. 4ラインでパクリオをプレイせずにノーアクション、相手にパクリオを持っていないと錯覚させて2枚持ちでケアされてるものをセットさせてからパクリオプレイ
  4. デッドドローをセットせずにハンドキープする事で相手がハンデスを切ってくれる事を期待する
こんなところだろうか。正直なところ挙げだしたらきりが無い。プレイ中の出来事に関してはまさにケースバイケースでゲームの数だけブラフが存在する。

テル(癖)を使ったブラフ

これはボディーテルを使ったブラフだ。
通常ボディーテルは、相手に何らかの情報を与えてしまうので出さないように努めるのがよいとされている。しかし、それを逆手に取ってわざと情報を与えて相手を難しい状況に追い込む事も出来るだろう。
代表的なテルは表情だ。逆転の手段を持っていなかったとしても、常に考えてる
ふりをしていれば相手が勝手に深読みしてミスをするかもしれない。この場合はその試合が無理でもマッチゲームであれば次の試合で影響する場面を期待できる。
逆にぼけ〜っとした勝負を諦めたような表情をしていてもラス盾で逆転を狙っているような人もいるだろう。

結論

ブラフは結局のところ、こちらの意図的なミスの損失を相手のミスによる利益が上回って初めて有効な一手となりうる。相手がミスをしなければこちらが一方的に損失を掴まされるだけなので、使わないで勝てるのが一番良いと思われる。もしブラフをする場合は、本当にそのブラフムーブで、相手との読み合いが発生するかどうかをよくよく考えなければならない。
特に相手が初心者の場合は相手のことを一切見ずにプレイしている事が大半なので、ブラフを仕掛ける事自体が間違いである事が多い。前提条件として、相手プレイヤーが、こちらの事を見てくれてなおかつこちらの動きや状況を加味して自分のプランを変えられる上手いプレイヤーである事が求められるのでブラフはほとんどの場合役に立たない技術である事を強く覚えておいて欲しい。dmというゲームは100戦やって1回ブラフを使うかどうかも怪しいゲームだ。




ミスディレクション

結論としてはブラフなんか覚える必要はほとんど無いというものだった。流石にこれでは何も学べないと思うのでブラフと似た使えるテクニックを1つ紹介しよう。
マジシャンがよく使う技術で見られたく無いものを隠すために、観客に別のものを注視させる技術。最近だと黒子のバスケの主人公が使っているらしい。
この技術もdmに応用できるだろう。とは言っても公開領域に落ちている有効トリガーの枚数を隠すとか、ハンドやマナの枚数を相手が確認し辛くするみたいな技術では無い。
ミスディレクションの本質は隠すことではなくて、こちらの見せたいものを見せる、意識させる事にある。
相手がビートのアクションを見せようとしている時に公開領域の有効トリガーの数を数え上げる。そうすれば相手はこちらに「何が何枚見えてますか?」と大概の場合はたずねてくるはずだ。普段相手の公開領域に見えているトリガー枚数を数えない人でもだ。ほとんどトリガー枚数が見えてなければ、相手はビートする事を止めてくれるかもしれない。
シノビを持っていない時でも、相手のアタックタイミングごとに一定の思考時間を設ける。
意識を持っていない相手に意識をさせると言うのは重要だ。それによって相手に変化が起きるからだ。相手を能動的にコントロールする事が出来るかもしれないミスディレクションの方が私はブラフより好きだ。

ミスディレクションのテクニックを流用出来る場面はまだまだあるはずなので探して見てはどうだろうか?あなたが今日初めてミスディレクションという言葉を知ったのであれば、これを使って勝率を上げられることを願っている。

以上