GP2nd、2000人の頂点に立ったのは《マークロループ》でした。
優勝おめでとうございます。
《マークロループ》は未だマイナーなデッキタイプであるため今日は1から《マークロループ》について学び直せるように解説していきたいと思います。
マークロループの特徴
ループデッキの最大特徴として盾を殴らずに、つまり相手の条件によらずにフィニッシュすることが可能である。大きく分けてデュエロウにフォースアゲインを無限回連打して相手にデッキを全て引かせるデュエロウループと転生スイッチアレフティナを使ったエクストラウィンコンボの2つがある。そのうちのどちらかを採用している。
加えて《マークロループ》はSTを使ったループであるので30枚弱をSTにすることができる。そのため盾受けが非常に強く、手札が増えれば増えるほどループに入る可能性が高くなるカウンターデッキである。ギフトを採用しており手札さえあれば4マナからマークロを着地させることができる。
ストップ系トリガーを8枚以上積むことができ、目的不明の作戦によって唱えることができるので実質12枚以上のSTで相手のワンショットを止めることができる。
デッキの初動が4コストのフェアリーシャワーかサイバーブックのため非常に動きが遅く相手に好き勝手することを許してしまう。それにプラスして相手を妨害する手段がほとんどないためビートに対してはワンショットをストップ系トリガーで止めて返しのターンにループする、コントロールに対してはハンドを増やしていき相手のキルパターンより早くループに入るのがメインの勝ち筋となる。
リスト解説アレフティナ型
アレフティナ型の特徴は
- ループする必要がなく非常に手順が簡単
- アレフティナ、転生スイッチともに死に札でありフィニッシュ以外に使うことがない
コンボの手順
- マークロをキャスト
- フォースアゲインを使ってマークロ効果をストック
- ドロソを使って手札が増えるようにする。
- 2で貯めたストックを使ってもう一度効果を起動
- 2〜4を繰り返して手札を増やしつつ、手札にドロソ、ミスティッククリエーション、マークロ効果を駆使してアレフティナと転生スイッチを加える
- 転生スイッチをマークロに当ててアレフティナを着地させる
- ストックしていたマークロの効果を起動。手札を盾に伏せて10枚以上にしてエクストラウィン
この時コンボに入るためには手札に
- マークロ
- フォースアゲイン
- ドローソース
の3種類が必要である。
この時ドローソースで必ずフォースアゲインの損失分以上を引かなくてはならない。
例えばマークロが着地した時に手札がフォースアゲインとドロソが一枚ずつの場合はドローソースで何枚引けるかによってコンボに入れるかどうかが決まる
- エマージェンシータイフーンやフェアリーシャワーなど1:1交換の場合は何を引いてきてもコンボが途切れるため失敗する。
- サイバーブックや金縛の天秤の場合はフォースアゲインとドローソースを引いてこれれば現状維持だがフォースアゲインを引いてこれなかった時点で途切れるのでコンボに入ったとは言えない。
- 水霊の計などの3枚ドローの場合はアゲインドロソドロソで引いてこれれば次の効果解決で手札が増え続けるのでコンボに入れるが要求値があまりに高いのでほとんどの場合コンボに入れないだろう。しかし特例としてミスティッククリエーションの場合はマナからアゲインドロソドロソを拾ってこれるので高確率でループに入ることができる。
このことからマークロを素出しできる状態でも最低4枚ないと安定してコンボに入れないことがわかる。
安定してコンボに入れる手札は
マークロ+フォースアゲイン+ドロソ+ドロソ
が基本となる。
またブランクとなる手札は盾と交換することで有効札に変わることがあるので
マークロ+アゲイン+ドロソ+ブランク
でもブランクが高確率でドロソに変換されるので高確率でコンボに入ることができる。
またコンボ中は相手の置換効果と常在効果以外が割り込むタイミングが存在しないので逆転されることがないのも大きな魅力だ。
リスト解説デュエロウ型
デュエロウ型の特徴は
- デュエロウがドローソース+コスト軽減として機能するのでアレフ型と比べて死に札ではなく有効札である。
- 手順が長く複雑なので長く時間がかかり、慣れていないとミスしやすい。
- 必ず山を作り直す必要があるため悠久とエマージェンシータイフーンが必須枠となる(ヴォルグを切って良いのならオリーブを採用する手もある)
- ループの手順上フェアリーシャワーで5マナ作る必要がある。タイムトリッパー、勝利のリュウセイカイザー、キクチカレイコなどのマナを増やせないオブジェクトを除去する必要があるため水霊の計が必須枠。
- ループの手順上マーシャルクロウラーの効果を一回全て放棄する必要があるため相手のトリガー効果が解決するタイミングが存在する。マグナムなどでマークロを破壊されるともう一回マークロを召喚する必要があるため上記の5マナに加えて8マナ、合計で13回シャワーを打つ必要があり非常に手順が長期化する。(ギフトが3枚あれば9回シャワーをキャストで済むがそれでも非常に長期化する)
- ヒビキやドテラバラは比較的早期に水霊で除去できないとループが失敗しマナが0か手札が0の状態でターンを返すことになるため高確率で敗北する。
ループの手順
- マークロ効果解決。
- アゲインを打ちながらドロソで手札を増やしていく。
- シャワーも同時並行でキャストしてマナを5マナためる。
- 山が切れそうになったらエマタイで悠久を切って再構築する。シャワーを5回打つ必要があるのでほぼ1回は作り直すことになる。(この時再構築直後は作戦が死に札となるので注意)
- 手札にギフトデュエロウアゲインアゲイン+ドロソを集めてなおかつ5マナ(緑含む)を用意しマークロのストックを全て放棄する。
- ギフトデュエロウで3マナで着地。デュエロウの効果で水の呪文が2コスト軽減されているので2コストフォースアゲイン対象マークロ。
- マークロ効果でアゲインとドロソを使い山を削っていく。
- 山が少なくなってきたら作戦で作戦とアゲインを唱え山札を作戦とアゲインのみで構築する。(最低でもアゲインと作戦を合わせて4枚以上の山にしておく)
- デュエロウとマークロに1個ずつストックを積んでおく。
- デュエロウ効果解決。2ドローで作戦とフォースアゲインが手札に加わり相手は1枚引く(山4で作った場合は残り2枚)
- マークロ効果解決。さっき引いたアゲインで対象マークロ、作戦で墓地から作戦アゲインで対象デュエロウ。ストックがそれぞれ1つづつ戻り、作戦アゲインがボトムに戻る(山が2枚から4枚に)
- 10、11を繰り返して相手が無限ドローする。
ループに入るためには基本的にアレフティナ型と一緒で
マークロ+アゲイン+ドロソ+ドロソ
スタートをする必要がある。
各カード解説
マーシャルクロウラー
起点。基本は4枚だが3枚でもいい。若干ループに入れる確率が下がるが3枚でも大きく勝率が下がることはない。基本的にこのカードはループ中ブランクカードであるため起点以外に役割が持てないためなくては始まらないがあると腐るそんなカード。
フォースアゲイン
重要カード。このカードを引き込めないとループが途切れてしまうため必ず最大枚数取ることを強くお勧めする。よくマークロを4積んでいるのにこのカードを3しか積んでないレシピを見かけるが自分は理解できない。どうせマークロとフォースアゲイン両方とも手札に揃ってないとループに入れないのなら7枠の割り振りはマークロ3アゲイン4にするべきだと思う。どちらが3でもループスタートの要求値が同じ以上ループに入った後の成功率が高い方を取るべきだと思うのだが。
ハヤブサマル
このカード一枚を使えるとターンをもらえる確率が跳ね上がる。例えばモルネクハートバーンはジャスキルであるし、ラスパンガイギンガやラスト打点が龍解前などで金縛の天秤対象に取れない場合などの場面でブロックしてターンを得ることができる。またフェアリーシャワーや各種ドロソのキャストやSTによって山札から引くことができるチャンスが他のデッキより大きい。5枚ブレイク時に最速でも20〜25まいくらいを公開情報にすることができるので1枚で2試合に1回は必ず拝むことができるだろう。1枠で勝率をかなり上げてくれるので個人的には必須枠。
ミスティッククリエーション
1番優秀な擬似ドローソース。マナから任意の3枚を引いてこれるカードが弱いわけがない。ループ中は最強カードなのだがループ前はほぼ役割を持てないカード。手札があるのにマークロがないときはギフトギフトマークロで拾ってきて起点として使うこともある。このカードをマナに埋めるとマナからループパーツを拾えなくなるため絶対にマナにセットしてはいけない。
金縛の天秤
ドローソースとストップトリガーの2役を一枚でこなすスーパーカード。シールド1などの浅い盾ではドロートリガーとしてこちらの手札を整えてくれて、深い盾では打点を2体止めてくれる。ドローソースとしてよく手打ちするので墓地に落ちてるものをラス盾作戦からキャストして逆転してくれることもよくある。そのためサイバーブックより優先して打つことも。このデッキの強さはループの安定性や速さではなく受けの強さである。その受けを減らすことはデッキの持ち味、デッキパワーを下げることになる。強く4枚。
フェアリーシャワー
初動であり相手が踏んだ時にこちらのキルターンを早めてくれるカード。2枚見れるのでハヤブサマルを手札に持って来やすいという利点もある。刃鬼や天門などのハンデスのないコントロールが相手の場合はどれだけ早くループを決められるかが重要なためシャワースタートが有効な場合が多い。
サイバーブック
初動のドローソース。3枚引いて手札のブランクをボトムに戻せるため非常に有用。特に悠久はボトムにさえあればヴォルグサンダー対策として機能することが多くこのカードと相性が良い。個人的には2枚以上引けるドロソが合計9枚ないと回らないと思っているのでこの枠を削ってクリメモを積むのはデッキパワーを落とす原因だと思う。
フェアリーギフト
このカードのおかげで現環境の高速ビートダウンに対してループに入り逆転できていると言っても過言ではない。たまにギフトマークロでは間に合わないときがあるので緑を2枚セットしてギフトギフトマークロの構えを取るときがある。ただし緑の枚数が少ないので意識して事前にシャワーを埋めておいたり、サイバーブックでブランクの緑をキープしておいたりする。
エマージェンシータイフーン
主な役割は悠久を切って山回復すること。その際にエマージェンシータイフーンは山に戻らないので注意。他にもタイマンや天秤などを墓地に落として作戦を有効トリガーにするテクニックなどもある。山が残り一枚の時も0枚を宣言することで悠久を切ることができ、デュエロウループの最後の山を作る時も任意の枚数を宣言することで簡単に作成することができる。
悠久
山回復要員。エマタイから切るのが主な使い方だがサイバーブックからボトムに送ってヴォルグによるLOを防ぐことも多い。2枚積むのが主流だがレインボーで腐りやすい上にヴォルグを使うデッキが青黒とアナカラーと極端に少なく、またヴォルグループであれば一枚で防げてしまうため1枚でいいと主張したい。(そもそも青黒とアナカラーは絶対不利対面)盾に埋まってしまった場合は諦めて1枠他に回した方がデッキとしての完成度は上だと思う。
Rev.タイマン
革命2で強力なストップトリガーとなる。受けの強さはこのデッキの強さなので最大数の4枚を強くお勧めする。チャケの応援より優先度が上なのは両方とも浅いところで踏んでもキャストしない点でタイマンは革命後手打ちで次のターンをもらえる可能性が高いため。また相手のマナロックやシャッフに対して手打ちして打点を減らして能力を止めつつ次の返しのターンでループに入ることもできるためこちらの方が優秀。たとえ意味がなくても相手の打点が揃いそうな時に空うちしておけば作戦でリピートしてしのぐこともできる。
目的不明の作戦
ループ中であればありとあらゆるカードの代替えになり、トリガーとしても非常に優秀。このカードを減らすことはループの成功率とトリガー率の両方を下げることとなるので当然4枚。ただしループスターティングハンドとしては優先度が低いためマナにセットすることが多い。
チャケの応援
5枚目以降のタイマン。ギフトの基盤の色にもなってくれるため枠が空いていれば突っ込んでいきたいカード。ただし相手の打点の最後にジャストで踏んだりシールド1で踏んだ場合は泣く泣く手札に加えてマナセットするしかないので優先度が下がる。
水霊の計
除去でありながら3ドローすることもできる大型トリガー。踏むタイミングによっての使い分けもできトリガーとして優秀。デュエロウ型の場合マナを貯める障害となるクリーチャーを除去しなければならないため1枚は必須。ただバイクに対して除去として働かないこともあるので受け性能を過信できない。
デュエロウ
ギフトデュエロウスタートすることで4ターン目にシャワードロソなど1ターンに2アクションを起こせるようになるので初手に来ても死に札になりにくい。色も青で優秀。ただ色々な妨害を受けてしまいループ時間が延びてしまい、慣れていないとミスをする可能性もあるのでかなりの練習が必要。
アレフティナ、転生スイッチ
アレフティナは相手のトリガー効果を一切使わせないままフィニッシュできるので性能はデュエロウより高い。ただし色は役立たずで、効果も役立たずである。セットとなる転生スイッチは一応除去トリガーにもなるので全くの役立たずというわけではない。
不採用カード
クリスタルメモリー
手打ちすることは皆無。ループ中のドロソになることもない。強いのはシールドの浅い方で踏んでくれてブサかギフトを持ってくるときだけ。現状のどの枠にも入ってこれない。唯一チャンスがあるとすればアレフ型のシャワーはガン投しなくても回るためここと枠を争えるかも。
MAS
よくわからない。ギフトMASするならサイバーブックをうってた方が一枚多く見れる分お得。長期的な試合になればお得かもしれないがそれでもギフトMASの噛み合わせが要求されるし難しい。アナカラーなどのハンデスに対して出せれば勝率が上がると思うがその枠を空けることで他に対する勝率の方が下がるし、ブースト解体で抜かれて終わりだと思う。
鬼面城
1ターン目に貼れれば運が良ければ4キルできるカード。5キルはかなり安定する。ただしトップギア一点やレイン一点で無効化されるため脆い。あと引きやループ中に腐る。有利がつくのが元々有利である刃鬼などのビマナである点などを考えると採用は難しい。
各対面相性
基本的にビートダウンすることでしかフィニッシュできないデッキには非常に強い。
ループやビッグマナなどは速度の面で優れば勝っている。
呪文メタであるシャッフ、ヘブンズヘヴン、モーギュなどは非常に苦手だ。
ハンデス相手は相手プレイヤーがこちらに対するプレイングがきちっとわかっていれば勝てる見込みは少ないだろう。逆に言えば認知度の低い今は相手のプレイングが雑で相性差がひっくり返ることが多い。
メタり方
マグナムやタイムトリッパーなどはほとんど意味をなさない。
《イメン》であればシャッフで4を宣言して祈りながら殴ろう。少なくとも次のターンにループに入ることはない。
《天門》であればドラサゴンズサインからヘヴンズヘブンを立てること。龍解まで行けばゲームセットである。
《青黒ハンデス》《アナカラー》《黒単》は相手のハンドを2枚以下の状態でターンを返し続けること。シャチホコかブラックサイコを使って行けばそう難しくないはずだ。
質問などあればどうぞ